就活連載企画 No.5 Majority Report

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こんにちは!ミイです!

 

今回は就活連載企画として、アニメ制作会社の制作進行の就活について書いていきたいと思います。

 

私は、アニメ業界に進むことを決意したのが大学3年の3月というとても遅い時期で、何となく就活を始めた、いわゆる”一般的な”学生の一人です。

なのでこの記事では、今まで業界とは何の関連もない人生を送ってきた、多数派―と私は勝手に思っているのですが(笑)―の就活体験を書いていきたいと思いますので、お付き合いいただけたら幸いです!

 

 

アニメーション業界を目指すまで

人生を変えた書籍

冒頭でも書いた通り、私がアニメーション業界への志を持ったのは、大学3年の3月というかなり遅い時期でした。

それまでは、10月頃から一斉に何となく浮足立った雰囲気となる周囲に合わせて、色々な業界(アパレル、総合商社、ブライダル、ゲーム業界etc...)のインターンシップに参加し、自分が本当は何がしたいのかも分からないまま、ただただ”就活”を行っていました。

そんな折、大学の帰り道にふらりと立ち寄った本屋で見つけた一冊の本を手に取って、それまでの考えががらりと変わりました。

 

それがずばり、この書籍!!

 

 

 

 

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ハイ!!「絶対内定 2019」

アニメ業界関連の本だと思われましたか?? 残念、全然違います!(笑)

 

ああ、すいません!まだ記事を閉じないでください!!

一見するとどこにでもある就活サイトの詐欺広告のようですが、実際のところ、この本が私の人生を変えてくれたと言っても過言ではないのです。

 

この本の概要を簡単に説明しますと、

代表著者である杉村太郎さんという、ものすごい経歴をお持ちの方が、ハーバード大学大学院や大手総合商社、保険会社といった様々な経験をもとに設立された我究館という就活塾での指導やデータを基に、自己分析の仕方、就活の心構えなどを記述しているものです。

ここだけ聞くと、一般的によくある就活対策本に感じてしまいますが、この本が他の就活対策本よりも圧倒的に優れている点が2点あります。

それが、こちらです!

 

就職は本当に必要か?

簡単に説明していきます!

まず1つ目の、就職を進めていないという点について。

この書籍は、就活対策本でありながら、大学3年の今就活をする必要が本当にあるのか?ということを幾度となく読者に問いかけてきます。

これって、当時の私には本当に目から鱗でした。

就職はしなくちゃいけない。内定は多い方が良い。

就活を経験した人なら誰しもが聞き覚えのある、10月頃から大学のセミナーや電車のつり革広告で幾度となく刷り込みを行ってくる、謳い文句です。

就活生にとっては当たり前ともとれるこの概念を覆してくれたのが、正にこの本でした。

この本では、今現在就職をする意味が本当にあるのか?自分のためになるのか?ということを冒頭で問いかけてきてくれます。

その冒頭部を読み終え、それでも就職したいと本気で思えるなら、正に今、就活をすべきなのです。

自己分析の徹底

この書籍の優れたもう一つの点は、内容の大部分が、自己分析を行うことを主目的にしているという点です。

実際に内容を見てもらえば分かると思いますが、この書籍の大部分は自分で考え、ノートに書きだしていくことを要求しています。

就職活動において、絶対に外すことの出来ない、自己分析。

志望する業界を決める、ESを書く、面接

自己分析はこれらの全てに必要となります。

就活の根幹を成すこの自己分析を、これ以上ないくらい丁寧に、分かり易く行わせてくれるのがこの本の長所なのです。

・私の好きなところ、嫌いなところは?長所と短所は?

・小学生の頃、何が好きで、どんな夢を見ていた?中学、高校、そして現在は?

・働いて、何を得たいのか?出世?給料?生活?それとも…

こんな疑問に、ずっと自分自身で考え、自分なりの答えを見つけ出していきます。

最初はただやらされている作業が、次第に自分の中で強い芯となって出来上がっていく。

私はこれを1月かけて完成させ、3月にようやく自分なりの答えを出せるようになりました。

その答えが、私のなかではアニメ業界でした。

 

あなたは如何でしょうか?

 

 

 

就活時に必要だと思うこと

 先にアニメーション業界を目指すまでの経緯(?)について長々と書いてしまいましたが、ここからは業界を絞ってから行った就活(3月以降)について書いていきたいと思います!

制作と製作の違いを知る

初めに、説明会等ではよく話されることではありますが、アニメーション業界を志す上で絶対に認識すべき点は、制作と製作の違いだと思います。

業界をはじめから目指されていた方にとっては当たり前の話なのですが、業界について何の情報も持ち合わせていなかった私はその点、就活当初知らずに結構貴重な機会を逸してしまったので、ここに明記しておきます。

ネットで調べれば両者の違いは簡単に分かると思うのでここでは簡単な記述だけさせて頂きますが、制作、いわゆる衣のついていない―業界ではこう言うらしいですね―は、実際にアニメーターや監督などが所属している、実際にアニメを作っている方です。

正にSHIROBAKOですね!

一方製作、衣のついているほうは、アニメ制作にあたっての出資や宣伝、商品販売などを請け負っている方で、こちらから企画が提案されることもかなりあるようですが、直接作品を描いたりしているわけではありません。

なので、アニメ制作に直接関わりたい!という方は、前者の”制作”を目指すべきだと思います。

私は前者でした!

アニメ制作会社の業務内容を知る

私は前述した通り、アニメ業界を目指すことにしたのがかなり遅く、それまで業界に関連した勉強をしてこなかったので、アニメ制作会社についてネットなどで色々と調べてみましたが、一番分かり易く、かつ的確に制作進行の業務内容について書かれていたのは、アニメ制作会社トリガーの舛本和也様が執筆された、「アニメを仕事に!」でした。

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書店ではあまり見かけませんが、制作進行を目指すなら、必読書といっても過言ではありません。

特に業界に関係のない経歴の場合、各職種についての基礎知識を問われる可能性は非常に高いです!

単純に書籍としても面白いので、一読されることをオススメします!

就活サイトを頼らない

アニメ業界、その中でも制作会社は特に、大手就活サイト等では情報を掲載していないことが多々あります。

そのため、既に自身の希望する制作会社等が決まっている場合は、直接その会社のホームページを確認するのが最も確実な方法だと思います。

制作会社の名前をそもそもそんなに知らないという方は、早いうちに自分の好きな作品のクレジットなどから見当をつけておくことをオススメします。

ただ、例外として業界内でも最大手にあたる制作会社は、会社個別の説明会はほとんど行わず、クリ博などのエンタメ業界専用の就活サイトなどで合同説明会を行うケースが見られたので、クリ博はアニメーター志望や芸大卒でなくてもチェックしておく必要があると思います

 全体的に他業界よりも応募受付開始が遅い傾向があるので、会社が決まったら、逐一情報を確認するようにしましょう!

割と唐突に募集要項が掲示されていることがあります(笑)。

映像作品、書籍や漫画などに触れる

 就活中、意外と必要だと感じたのが、最近の様々な作品(映像、紙媒体問わず)に触れておくことです。

自身が受ける会社の作品をある程度確認しておくのは当然ですが、それに加えて、まだ映像化されていない漫画や書籍といった”原作モノ”などの知識や、実写映画についての趣向、批評などを聞かれることも結構あります。

エントリーシートや面接に備えて、様々な作品を単純な娯楽としてではなく、批評的な見地から見てみることも必要になってくると思います。

特に自分の好きな作品については、何故その作品が好きなのか?その作品のどこが好きなのか?といったことを整理しておくと、急に聞かれた時にテンパらずに済むかと思います。(私は滅茶苦茶テンパりました(笑))

常識的な行動を心がける

幾つか就活時に必要と思われることを書きましたが、正直一番必要だと思うのは、正にこれです。

入室前のノックから、入室後のあいさつ、面接終了後のお礼まで、社会人として求められる常識的な振る舞いを心がけた方が良いと思います。

特に制作会社では、アニメーターでもない限り、就活生の人格を判断する上で就活マナーというものは当然評価の一環になると思います。

つまらない減点を避けるという意味もありますし、それ以上に、面接という場を設けてもらっている時点で、会社の方々の貴重な時間を割いてもらっているわけですから、しっかりとマナーを心がける必要があるでしょう。

私がとある制作会社様でグループ面接を受けた際に、同じグループの一人が、会社の方々にほとんどため口に近い口調で受け答えをしているのを見かけましたが、絶対にやめた方がいいと思います。

彼がどこかしらの会社で内定を取ったかどうかは分かりませんが、変に奇をてらった態度は、不要なリスクを伴いますし、なにより会社の方々に失礼にあたります。

常識的な行動を常に心がけることが、なんだかんだで一番必要なことなんだと思います(笑)。

コネクションを築いておく

これは正直私が就活中に全く行えなかったことなので詳しくは話せませんが、就活終了後に周囲から聞いた話によると、業界最大手以外は割と学生と企業様との関係がフランクなようです。

SNSや大学のサークルなどの伝手を使って、業界内の方から直接話を伺ったり、就活を有利に進めたりということもあるそうです。

つまり、自分の努力次第、ということですね。

私は大学のキャリアセンターや知人にアニメ業界に親しい方がいなかったため、就活時、情報の少なさに大変苦しみました。

なので、伝手があるなら、それを活用するのが一番かもしれません。

結局のところ…

結局のところ、アニメ業界の就活に必要なことは、アニメーターなどの技術職でもない限り、他のどんな業界とも変わらないと思います。

ずばり、自己分析、業界研究、そして就活マナーです。

この3点があれば、アニメ業界は他の人気業界と比べると就活の難易度もあまり高くないのではないでしょうか。

当然面接官様との相性などの運もあると思いますが、同期の話を聞く限りこの業界では圧迫面接や難解な質問をふっかけてくる、ということはあまりないようです。

寧ろ、面接官の方と軽い口論になっても、自分なりの考えをしっかりと反映した意見であったために、内定をもらえたといったような体験談があることも鑑みると、しっかりと個人個人を見てくれる業界だなと思います。(勿論企業によりますが、そういった企業が多い業界だと思います。)

自分の言葉で、この仕事がやりたいんだとしっかり声にする

アニメ業界は、それを受け止めてくれる熱意のある業界だと感じます。

 

それでは、今回はこれくらいにしておきたいと思います。

この記事が、私と同じように目標が分からず、何となく就活に突入してしまう大多数の内の誰かしらの役に少しでもたてたら嬉しく思います。

同じ多数派の一人としての、就活報告でした!

 

それでは

就活戦略、しましょうか!