就活連載企画 No.2 私は平凡すぎた

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初めまして。

 

今回、”クリエイター枠”として就活連載を描かせていただきます、アニメーター(来年度から)のカイトです。 よろしくお願いします。といっても、私の登場は今回限り。「ゲストライター」としてこの企画に参画しています。 私は、テキストよりどちらかというとビジュアルで表現する方が得意です。笑 ですが、紙では表現し難いことがこの、”就職活動”だと思います。ぜひ参考にしていただければ幸いでございます。

 

 

 私は現在、アニメの専門学校3年、20才です。現在、本数も多く良作を多数輩出する制作会社から社員アニメーターとして内定を頂いています。

 

きっと、クリエイター目指してる方は上の情報がやはり気になるのではないでしょうか。それともう一つ、現時点の私の画力。 昔の私もそうでしたが、自分の目指している方向の先を走っている人の年齢や環境などの個人情報、画力と今の自分自身を比較して、”ああ、やっぱり昔から才能あってうまかったんだよな、私なんか無理かな。。。”とか”へえーこの人がこのレベルなら自分もあと数年でなれそうだ!おっしゃ!”とか一喜一憂したりしている人も多いと思います。

 

今私が思うことは、以上のような自分と近い他人との比較にはほぼ意味がありません

なぜなら、アニメーター(今の私程度)には誰でもなれる可能性が十分にあるからです。

 

以下では、その理由と私が取り組んだ具体的なことについて記述していこうと思います。

 

 

 アニメーターを目指したキッカケ

私の大好きな作品はソード・アート・オンライン(以下略:SAO)です。中学生の時、友達に原作のライトノベルを勧められたことが全ての始まりです。もともと、ゲームの方が好きであったので、SAOの世界観に一瞬で魅了されました。

 

それから、SAOのアニメを観てキリトのアクションシーンを観て衝撃が走りました。

”こんなキリトのアクションシーンをかけるようになりたい!”

ありきたりな単純なキッカケですよね。笑 しかし、その思いには確固たるものがあって、そのアクションシーンや登場シーンを多分、世界で一番再生したんじゃないかなって思います。

 

アニメーターになるために具体的にしたこと 

私は、昔からずば抜けて絵がうまかった、天才ではありません

前章でも述べたように、私は中学生の時からアニメーターを目指し始めました。

 

中学高校生時代

では、専門に入る前、中学高校生時代どんなことをしてきたか。

模写(デッサンやクロッキーも含む)

「え?それだけ?アニメーターになるには、何も観ないでどんなアングルからでも、広角望遠を意識して人物をかける必要があるんじゃないの?そのための訓練が必要なんじゃないの?」

 

多分、皆さんが思うことも間違いじゃないと思います。しかし以上の技術は、模写という観察眼引き出しを増やすためのとても厚い厚い基礎練があってこそ成立するアニメーター奥義だと私は考えています。 ここで注意なのですが、「模写ならもう完璧にできる」と思い込んで、オリジナルの絵を描きたがる人が多いのですが、そういう人は大概下手です。

 

超天才ではない人、中学高校そこらでアニメーターを目指した画の蓄積がない人は、学生時代はひたすらに多くの題材を正確に早く模写をすることが一番です。

 

 以上のように模写を量産し続けてくると、ふとした時に自然と昨日とか過去に模写した題材を描きたくなり、自然と筆を走らせています。もちろん何も観ていません。完成度は習熟度によってそれぞれですが、昔は絶対描けなかった画が自分の想像で書けるようになるのです。 人間の脳っていうのは予想外にハイスペックで、模写なり落書きや絵以外で様々でインプットした情報をごちゃ混ぜにして、アウトプットしてきます。 インプットを増やせば増やすほど、掛け算で新しいものも描けるようになってきます。

 

専門学校生時代

専門学校に入ってからはアニメの実践的な知識をつけるために、一年を通して好きなアニメのOPを模写する課題がありました。

絵コンテから撮影までの全行程を一人でやりました。 

自分は「マギ」のOPを模写しましたが、実際のアニメ制作の工程をなぞることにより、最前線で活躍するアニメーターさんの凄さを大変さが理解できました。また、自分の画力に足りないもの、必要な能力というものに気づくことができました。 

 

ここまできたら、アニメーターへの道筋がぼんやりと見えてきます。

以上の実際のアニメ制作の工程を踏まえて、自分の足りないものが見えました。

授業では、単に先生から教わることを聞いて真面目に反復するのではなく、常に自分の課題を意識した上で授業に臨みます。 自主練でも模写は怠らず、足りないものを補う練習をしました。

足りないものが明確にならない人は、「ぼくらの」や「電脳コイル」で作画監督を務めた室井康夫さん主催のアニメ私塾のツイートや、ノウハウ本を参考にすると大変勉強になります。

DVDビデオ付き! アニメ私塾流 最速でなんでも描けるようになるキャラ作画の技術 https://www.amazon.co.jp/dp/4767823900/ref=cm_sw_r_cp_api_FYa3BbE29GMZB

 

 

就職活動

まず、募集開始の一年前から、それぞれの会社の募集要項を調査しておくことです。 毎年変化することもありますが、ある程度想定しておくことは大事です。

ポートフォリオに使う絵をまとめ、先生に面接の練習をしていただきました。早めの行動が大事です。

ポートフォリオに関しては、背伸びして得意じゃない絵を入れるより、自分の好きなもの、得意なものを入れると良いと思います。 あくまでポートフォリオは自己紹介のためのツールです。嘘を入れることは、履歴書でいう経歴詐称になります。犯罪です。

ボロを出さないよう、自分に素直に作品は選びましょう

何でも描ける万能なアニメーターは確かに憧れますが、まず1つ自分の得意を最大限に引き出して下さい。現場に入ったことはまだありませんが、共同作業の制作現場は恐らく適材適所です。皆別のクリエーターなのでポートフォリオも様々で当たり前だと思います。

まとめ

以上のように、私自身、私の取り組んできたことは何も特別ではありません

ただ、強いキッカケと共に、練習の意味を考えながらコツコツと基礎練を繰り返したにすぎません。 以上のように取り組めれば、少なくとも今の私と同じ立場には立てると思います。他人と比較して一喜一憂する必要はありません。

また、もっと高みを目指す人は私の言ったことを全否定するのでも良いですし、このブログに書いてあることにプラスα自分なりの工夫を加えれば良いと思います。

 

目指す高みはいくらでもいます。どんぐりの背比べではなく、目標と自分自身を冷静に見つめて取り組んでいけばいいと思います。

 

ひとまずの目標

私は、スーパーアニメーターではなく、仕事を快く頼まれる人になりたいです。まずは堅実に仕事をこなし、その先に技術を磨いて行こうと思っています。

 

アニメーター、クリエーターを目指す方々の少しでも参考になればと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。