アニメビブリオバトルをやりました!!

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こんにちは、藻汁です。
先日、アニメ業界を目指す学生でアニメ版ビオリオバトルをおこないました。
今回はそのレポートです。
 

アニメ版ビブリオバトルとは?

ビブリオバトル」とは、みんなのオススメ本を順番に紹介しあって「一番読みたくなった本」を投票で決める本の紹介ゲームです。それをアニメ版もできないかな?と思ってやってみました。これからアニメを作る側に立つならば、アニメの面白さを言語化できるようになっておいたほうがいいんじゃね、しかもプレゼンの練習にもなるし!ということで某メンバーが企画してくれました。ルールはこんな感じです。
  1. 発表参加者が見て面白いと思ったアニメを持って集まる
  2. 順番に一人5分間でアニメを紹介する
  3. 全ての発表が終了した後に「どのアニメが一番見たくなったか?」を基準とした投票を参加者全員で行い,最多票を集めたものを『チャンプアニメ』とする
いつも学生同士で集まっているぼくらですが、今回、発表者には3人の学生だけでなく社会人のゲスト1人をお呼びしました。そして17人の学生が一番の発表を投票で決めました。参加者は発表者も含めて21人です!
 

ゲストはどのような人?

さて、その社会人ゲストですが、なんとスタジオTRIGGERでデスクをされている・田口翔一朗さんです。今期の『SSSS.GRIDMAN』もTRIGGERさんですね。

快く引き受けてくださってありがとうございました!!!

 
では、実際の様子を見ていきましょう。

 

 

発表1人目 『ヒカルの碁

 

トップバッターは来年度より制作進行のシュンさん(https://twitter.com/shu_maj)。ヒカルの碁についての発表でした。

まず、物語の展開には

の二パターンがあるという説明からプレゼンが始まりました。

最近のアニメにはブルーオーシャン型の展開が多いが、『ヒカルの碁』はレッドオーシャン型の展開だと分析した上で、内容説明に入りました。『ヒカルの碁』は囲碁界においてライバル達と戦いつつ、誰もが認めるような最強の一手を意味する「神の一手」を打てるよう努力していく話です。

他にもOPや映像の懐かしさ、『DEATH NOTE』のようなサスペンス要素といった魅力を語ってもらいました。

私の感想としては、シュンさんのプレゼンは、観ている人に質問を投げかけたり、プレゼンの後半にはBGMを流すなど、メタ的な分析な入りも含めて、プレゼンのフレーム自体に仕掛けをしているところが面白かったです。

 
 
 

発表2人目『K』

2人目は大学3年生のNさん。『K』についての発表です。
 
まずは、あらすじ。
 
7人の特殊能力を持った「王」の一人である「赤の王」が「無色の王」を名乗る男に殺されるところから物語がはじまります。そして犯人と似た風貌の主人公が各陣営から追われながらも疑いを晴らすべく奔走する・・・!!!という、お話しの説明でした
 
この作品の魅力としては、
  • 謎が謎を呼ぶストーリー展開
  • 女性キャラも登場するので男性も楽しめる
以上の2点があるそうです。

まずは、「謎が謎を呼ぶストーリー展開」について。

一つ謎が解けたと思ったら次の謎が出てくるという展開が続き、全貌が分かるのはなんと最終話付近だそうです。このようなストーリー展開が『K』の魅力であるとNさんは語っていました。

次に、「女性キャラも登場するので男性も楽しめる」について。

キャラクターの集合イラストを見せながら女性キャラも登場するということを強調していました。「パンチラ」もバンバンあるのだとか。

物語の面白さに加えてそういったお色気要素もあるので、男性でも楽しめるアニメになっているということですね。

 
プレゼンを聞いた私の感想は、物語について詳しく説明してくれたので内容や面白さのイメージを掴むことができました。また一般的に『K』は女性向けアニメだと思われがちであることを踏まえて、男性アニメファンにとっての魅力を説明できていたのは素晴らしかったと思います。
 

発表3人目『STAR DRIVER 輝きのタクト

3人目は来年度より制作進行のかわいさんによる発表。『STAR DRIVER 輝きのタクト』についてです。かわいさんがアニメ業界を目指すきっかけとなった作品とのことで熱いプレゼンでした。
 
まずかわいさんのプレゼンは、このアニメに出会った中学時代の話から始まりました。
当時のかわいさんは、地元にいるおじさんたちが毎日暗い顔をしているのを見て、なんてつまらない街なんだと閉塞感を感じていました。スタドラに出会ったのはそんな時のことです。この作品は「閉鎖空間を打ち破ること」がテーマになっているのですが、かわいさんはスタドラを観て「世界には暗いおじさんばかりではなく、こんなにも魅力的なことを考えている人もいるのだ」と勇気をもらったそうです。
その他にも熱量のある作画や台詞回しにも元気をもらったとかわいさんは語っていました。そしてスタドラとの出会いをきっかけにアニメ業界を目指すようになったのだそうです。自分が勇気をもらった作品だからこそ、人にも見てもらいたいという発表でした。
 
私の感想としては、アニメには人を楽しませるだけでなく人を勇気付ける力もあるということが分かるプレゼンでした。
  

発表4人目『REDLINE』

トリは田口さん。別の業界からアニメ業界に転職するきっかけになった『REDLINE』についてです。
まずはあらすじについて。
この作品は、宇宙最速の男を決める何でもアリのカーレース大会について描いた作品です。ニトロ加速システムどころかガトリングガン生物兵器まで使用されるレベルで何でもアリだそうです(笑)
そしてこのアニメは以下の三つのポイントによって”伝説的なアニメ”になっているということでした。
  1. 作画
  2. 音楽
  3. キャラクター

1点目の「作画」について。

平均的なテレビアニメの作画は2000〜5000枚ぐらいなのに対してこのアニメでは10万枚作画に使われているのだとか。

これは、ちびまる子ちゃん換算だと50話ほど作れるのでは、と田口さんは推測しています。
単に枚数が多いのではなく一枚一枚が緻密で重厚感のある作画になっているので、映像としてインパクトがあるものになっているとのことでした。 
 
2点目の「音楽」について。
通常のアニメの音楽制作は映像に先駆けて作られるのですが、この作品では映像に合わせて音楽が後付けで制作されています。そのため、各シーンのために制作されたオーダーメイドのBGMが作中流れていて、他のアニメに比べて没入感が顕著になっているとのことでした。
 
3点目の「キャラクター」について。
この作品にはリーゼントの主人公をはじめとして魅力的なキャラクターが多く登場するそうです。例えば、グラマラス美女、童貞、ダークヒーロー、じじばば、ゴリラ、マシンヘッド鉄人などが登場するそうです。そしてこうした多彩なキャラがみんな生き生きとしていているということでした。また、アニメだからこそこうした個性のキャラクターを自然に描くことができると田口さんはおっしゃっていました。
 
プレゼンの締めでは、「このアニメは頑張る人の背中を押すアニメです。だからこそ、これからアニメ業界に就職していくきみたちに是非見てほしい。頑張ってください」という応援メッセージをしていただきました。

流石業界の最前線を走っているということもあって内容も話し方もお手本のようなプレゼンでした。注意を引かせるために会場に問いかけたり、具体的な数字を示したりするなど良いプレゼンに必要な要素が全て取り入れられていたように思います。

 

こうして4人の発表が終わり、投票タイムです。

優勝者は....

 
TRIGGERの田口さんでした!!
全17票中10票という圧倒的な勝利です!
 
発表者の皆さま、素敵な発表ありがとうございました!!
 

まとめ

発表者にとってはもちろん、投票だけの学生にとっても非常に有意義なイベントになったと思います。

私自身、自分の知らないアニメや観賞時の視点について学ぶことができました。

また今回参加した学生の皆さんは田口さんのプレゼンを聞いて”プロ”のアウトプットの高さを感じることができたのではないでしょうか。

次回開催も楽しみです!それでは、また。